船の上架なんですが、珍しいですね。漁船の上架です。
バークレーマリーナにあるこの施設、
今まで目にしたのはヨットの上架だけだったので、
てっきり軽いファイバーグラス製のヨットの上架専門だとばかり思っていました。
漁船の船体は鉄でできているでしょうから、この上架クレーンの最大吊り上げ重量
をはるかに上回っているのではないでしょうか。
不思議に思ってよくよく船底を見てみると、船体の重量を分散させる
サポート役の支柱を2本ばかり当ててますね。あとキール(竜骨)
にもなにかブロックをかませているように見えます。
水中から陸上に引き上げる時も、船体の総重量が
上架クレーンにかからないように工夫したと思われます。
約2000隻が係留されているバークレーマリーナですが、
漁船や商業用の乗り合い釣り船は、一割に満たないようです。
以前マリーナ管理事務所(ハーバーマスター)のスタッフと、
マリーナの周りを散歩しながら雑談していた折、この漁船とは別の漁船の船長も
合流して、3人で雑談となりました。
この船長によると、当時直近で獲っている魚はニシンで、
サンフランシスコ湾の外の海面に、産卵のため集まってきているという話でした。
ニシンがとれると、港に陸揚げする前に電話連絡が入り即売買の取引が完了する
そうです。
それで船が魚を陸揚げする港に着くころには、トラックが待ち構えていて
ニシンの陸揚げ・積荷が終わるとカナダに向けて出発するそうです。
いえいえ、船ではなくて、トラックがカナダに向かうそうです。
カナダの水産加工場で、ニシンから数の子を取り出して、処理をした後、
カナダ産の数の子として日本に向けて出荷されるのです。
その船長に、何故カリフォルニアの沿岸で獲れたニシンを
わざわざ国境を越えてカナダまで持っていって加工するのかと聞いたところ、
面白い話が聞けました。
船長の話によると、日本の消費者はカナダ産の水産物に対して高級なイメージがある
(アメリカ産と比較して)。それを熟知している日本の某商社が
買取から全て段取りをつけている・・・。
う~ん。最終加工場と出荷元がカナダですから。そうなるわけですね。
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